SUN SET SWISH
石田順三(piano)/佐伯大介(vocal)/冨田勇樹(guitar)降り注ぐピアノサウンド、ハイトーンヴォイス、メロディックギターでちょっと懐かしく、優しい音楽を奏でる大阪府枚方市出身の3人組。2005年6月、シングル「明日、笑えるように」でデビュー。2006年3月にリリースした3rdシングル「マイペース」がCD売上20万枚を超え、着うた(R)は100万ダウンロードを超える大ヒットとなる。同年7月メジャーデビューし、10月には映画「天使の卵」の主題歌「君がいるから」、翌月11月に1stアルバム「あなたの街で逢いましょう」をリリース。
 
HEIWA
パチンコ機・パチスロ機メーカーである平和は、戦後の復興期である1949年の創業以来、技術面・サービス面の様々な工夫や独自の技術革新に努め新鮮で魅力的な娯楽として提供し、パチンコ産業の健全化と発展のために貢献してまいりました。また、経営の基本理念のひとつである社会貢献として、スポーツ・文化活動への協賛等、地域への支援活動に取り組み続けています。
詳しくはコチラから…
 
12月2日の放送は
渋谷陽一がお送りしている『HEIWA REAL BEAT』。
12月2日のゲストはボ・ガンボス。
ボ・ガンボスは1987年から1995年にかけて活動。
黒人音楽を咀嚼し、なおかつ強烈にサイケデリックな感覚を放った、
伝説的なロック・バンドです。
ヴォーカリスト、どんとさんのカリスマ性が最大の魅力でしたが、解散後の2000年、どんとさんは若くして亡くなっています。
2003年から、どんとさんの歌を歌い継ごうと、多くのアーティストが集結するイヴェント・ライヴ『soul of どんと』が、年に一度開催。
さらに近年、ボ・ガンボスのシングル・コレクション、トリビュート・アルバムがリリースされ、当時のファン、当時を知らない若い音楽ファンの間で、どんとさんとボ・ガンボスを取り巻く自然な熱が形成されていきました。
そして、この11月、誰も想像していなかった、驚きの新作がリリースされました。
活動期間中の未発表音源を再構築した14曲入りのニュー・アルバム『Get On Up〜History Of Bo Gumbos Vol.1〜』が、15曲入りの未発表映像を収めたDVDとともに届けられたのです。
ボ・ガンボスの一部始終を見つめてきた渋谷にとっても、嬉しい驚き。
今回の新作をプロデュースしたメンバー、Dr.kyOnさんにお越しいただきました。

渋谷「けっこう周りから、ウェルカムな雰囲気だったでしょ?」
kyOnさん「そうですね。『出しましょかあ』とか『やりましょう!』っていうねえ。
ほんと、ありがたい」
渋谷「やってて楽しかったんじゃないですか?」
kyOnさん「そうなんですよね。ええ。今の楽しさがまたあるっていうかね」
渋谷「あの時、気づいてなかったこと、逆に言えばそうやって、お客さんがワーワー盛り上げてくれることによって、『俺たちって…よかったなあ』みたいなね。そういう再確認もできるんじゃない?」
kyOnさん「それが一番、大きいかもね。やっぱり、どれぐらい運動量持ってたかとか、どれぐらい振れてたかみたいなね。メーターが(笑)」
渋谷「思いっきり振り切ってたよねえ(笑)」
kyOnさん「ほんとに今、思いますね。振り切ってた度合いっていうのがね」
渋谷「やってた当時はけっこう孤独だったですけどねえ」
kyOnさん「そうですね。そういうことなんですよね、だからね」
渋谷「『俺たちいいのかなあ?』みたいね。そういう不安感の中で」
kyOnさん「うははは!」
渋谷「まあ、ローザ時代(ローザ・ルクセンブルグ。ボ・ガンボスの前にどんとさんが在籍した、これまた伝説のバンド)、ボ・ガンボス時代、ずっと僕も見てきたんで。決して『俺たちはみんなから支持されて、イケイケです』っていう、あんまりそういう体験はないよね?」
kyOnさん「うん、そうですね」
渋谷「あはははは!」
kyOnさん「あのー…(笑)、そうですね。まあ、自分らの中でとにかくブチ切れてやろうという、そこだけだったかもしれないですね」
渋谷「『周りが何と言おうと、俺達の納得できるように思いきりやろうぜ』って」
kyOnさん「俺たちの祭をやろうぜっていう、うん(笑)」
渋谷「その熱気が、やっぱり、こうやって新譜という形で再構成しても、充分耐えられるという。その際たるナンバーが1曲目に入っていまして(“Reputation Song”)。これもすごいよね。全然、古くなってないよねえ」
kyOnさん「そうですねえ。びっくりしますよね、何かねえ(笑)」
渋谷「人ごとのように言ってますけど」
kyOnさん「そうそう。そうなんですよ、だから」
渋谷「自分がやったことじゃないですか」
kyOnさん「いやあ、こういう機会にちゃんとミックスして、改めてね、聴くと…うん、ほんとに」
渋谷「『俺って、すごい』みたいな(笑)」
kyOnさん「いやあ、すごいって言うかそうじゃなくて(笑)。ちゃんと解凍できるもんやなっていう。その時のものが、ちゃんとホットなものとして」
渋谷「そうだね」
kyOnさん「うんうん! セピア色の写真じゃなくて、原色バリバリにちゃんと聴けるもんだなって」
渋谷「そうですねえ。あの当時よりも何か、色鮮やかになってますけども」
kyOnさん「はい(笑)」

新作の素晴しさとともに、11年前の解散の内実についても、渋谷は分け入っていきます。そして、不明瞭な解散劇にこそ、新作発表がもたらす意義を見い出しました。

渋谷「やっぱり、そういう時代を知っていた人間として、ボ・ガンボスの解散のリアルもまあ、皮膚感覚として残ってるわけですよ」
kyOnさん「はい」
渋谷「そうすると、やっぱり、解散宣言して『僕たちはもう限界が来てうんぬん…』というのではなくて、けっこうズルズルズルという(笑)」
kyOnさん「うん(笑)」
渋谷「いい表現かどうかは知らないけど、いわゆる美しい解散ではなかった」
kyOnさん「なかった。はい」
渋谷「だから、周りもクエスチョン・マークが頭にくっついたまま、何か変だなあって感じだったわけですよ。それはバンドの当事者にとっても、そうだったわけですよねえ?」
kyOnさん「そうですねえ、うん。あの、一番ねえ…よく言うんだけど(笑)、解散コンサートを日比谷の野音でやったんですよね。そのステージが終わった時にはベースの永井くんはその場にいなかったですからね(笑)」
渋谷「はははははははは!」
kyOnさん「一緒に来てた彼女の体の調子が悪くなって、『じゃあ、ちょっともう、病院行ってくるわ』って言って。僕らも『そらもう、その方が大事やから、行ってきなさい』って言って(笑)。で、最後に並んだら3人しかいないんですよ」
渋谷「はははは」
kyOnさん「で、ローザの玉城(ローザ・ルクセンブルグのギタリスト)が来てたんで、急遽引っ張り出して、そっから、いきなりカヴァー大会みたいになって(笑)。でもね、それがまた、実はメンバーとしては、ボ・ガンボスっぽいところが…。確かに美しい解散はどこにもないわけ、そこには」
渋谷「ほんとに、なし崩しだよね(笑)」
kyOnさん「ねえ、そうなの。それをこう、割と受け止めたんですね、みんなでね」
渋谷「ふーん」
kyOnさん「それはそれで。僕らはやっぱりこう、記憶に残る感じが(笑)…尋常じゃないけど…強い」
渋谷「ははははは。だから、きっとメンバーの中にも、ボ・ガンボスの解散が完全にピリオドを打たれた感じではなくて、モヤモヤモヤっとしたフェイドアウトをしているんだけれども、音が消えきっていない状態が延々続いているところがあったと思うんですね。ただ、まあ、どんとが、この世にいなくなってしまって」
kyOnさん「はい」
渋谷「もう、どうすることもできない、ほんとに宙ぶらりんな思いがメンバーの中にはあったと思うんですよ」
kyOnさん「ありますね、それはね」
渋谷「だからこそ、この新譜というのは、逆に言えば、自分たちの中でピリオドを打つ、自分たちの中で、ボ・ガンボスは一体何であったのかを確認する、すごく大きな作業だったんじゃないかなあ、という気がするんですけどねえ」
kyOnさん「そうですね。当初、絶対解散しないバンドとして生まれたバンドが…(笑)」
渋谷「そうそうそう。ローザ(解散)の反省に基づいて(笑)」
kyOnさん「それがこういうことになるんだと。こっちもまあ初体験なわけなんで(笑)。どういう対処がベストかって、その時やっぱりわからないというのは正直なとこですねえ、うん。解散コンサートは一応やったんですけれども、最後の方がいわゆるカヴァーをいろいろやってみたり…(活動末期はカヴァーで構成するライヴ、カヴァー・アルバムの制作を行っていた)」
渋谷「よりいっそう、見えなくなってたもんねえ」
kyOnさん「そうなんですよ。いかにも、しばらくしたら新しいオリジナリティを持った作品を引っ提げて、って思いますもんね?」
渋谷「って、思ってたら解散。あれっ?みたいな(笑)。しかも、どんとの一方的な宣言みたいなねえ。解散宣言」
kyOnさん「そうですね。形としては、もう。バンドはとりあえずもう…で、彼は沖縄に」
渋谷「彼は移住してしまってね」
kyOnさん「なるべく東京から離れたいっていう(笑)」
渋谷「そういう形の解散だったから、ファンとしては宙ぶらりんというか、取り残された感じがどこかにあって。こういう決着を最終的に生むことができてよかったなあ、という感じが僕なんかはするけどね」
kyOnさん「はい。それはたまたまなのか、わからないけど、しかも未発表であるものが、いっぱい残っていたっていうことが大きいですね。DVDとして発表できるものもいっぱいあったっていう」
渋谷「映像もすごいよねえ。今観ると『俺たち、ここまでやってたのか』って感じしない?」
kyOnさん「しましたね」
渋谷「あはははは!」
kyOnさん「メインを占めてるNHKホールのライヴ映像は…何て言うんですかねえ(笑)?」
渋谷「振り切ってるよね。これもね」
kyOnさん「はい。完全に振り切ってますねえ」
渋谷「そうした意味でも、すごいバンドだったんだなあって改めて思う」
kyOnさん「あんまりねえ、当時はそんなに派手なことやってるって意識ではなく(笑)」
渋谷「自覚がなかったっていうのが、怖いよね(笑)。ここまでやっていながらね」
kyOnさん「ちょっと…そうです。びっくりしました」
渋谷「だから、このアルバムは若いロック・ファンにとって『あの伝説的ロック・バンドの新譜なんだ』というところなのかもしれないけれども、やっぱり当事者、その当時を知ってるファンにとっては、こういうものが出て、それなりの決着がついてよかったなあ、という感慨を抱ける作品だって感じがしますね」
kyOnさん「そうですね。映像とともにワンセットで体験することによって」
渋谷「こうやって新譜を出し、『soul of どんと』みたいな活動もやって、自分の中においてボ・ガンボスをある意味、継承していくというのがミュージシャンkyOnにとっての、すごく大きな仕事の一つだなあ、という感じが今しますよね?」
kyOnさん「しますねえ。そうですねえ、うん」
渋谷「ずっと続けてください。ファンのためにも」
kyOnさん「はい」
渋谷「「今日はありがとうございます」
kyOnさん「ありがとうございます」
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