SUN SET SWISH
石田順三(piano)/佐伯大介(vocal)/冨田勇樹(guitar)降り注ぐピアノサウンド、ハイトーンヴォイス、メロディックギターでちょっと懐かしく、優しい音楽を奏でる大阪府枚方市出身の3人組。2005年6月、シングル「明日、笑えるように」でデビュー。2006年3月にリリースした3rdシングル「マイペース」がCD売上20万枚を超え、着うた(R)は100万ダウンロードを超える大ヒットとなる。同年7月メジャーデビューし、10月には映画「天使の卵」の主題歌「君がいるから」、翌月11月に1stアルバム「あなたの街で逢いましょう」をリリース。
 
HEIWA
パチンコ機・パチスロ機メーカーである平和は、戦後の復興期である1949年の創業以来、技術面・サービス面の様々な工夫や独自の技術革新に努め新鮮で魅力的な娯楽として提供し、パチンコ産業の健全化と発展のために貢献してまいりました。また、経営の基本理念のひとつである社会貢献として、スポーツ・文化活動への協賛等、地域への支援活動に取り組み続けています。
詳しくはコチラから…
 
5月1日の放送は
渋谷陽一がお送りするこだわりの音楽番組『HEIWA REAL BEAT』、
5月1日のゲストはTHE BACK HORN!
山田将司さん(ヴォーカル)、菅波栄純さん(ギター)の登場です。

THE BACK HORNは1998年に結成し、2001年にメジャーデビュー。
文学的でダークでヘヴィな世界。見る者を圧倒する、あるいは時に凍りつかせるライヴ・パフォーマンスで、独自の存在感を示してきました。
今回リリースされたアルバム『太陽の中の生活』は、従来の個性に加え、
万人に共有されるポップさ、優しい感情表現が大きく花開いた作品です。
実は以前にもTHE BACK HORNは、そういった変化を見せた時期があったのですが、今回の変化こそが、タイミング的にもメンバーの内面的にもしっくりくるものだったようです。まずは近年のTHE BACK HORNを振り返る意味で、
以下のやりとりから、ご紹介しましょう。
THE BACK HORNは、『イキルサイノウ』(2003年)、『ヘッドフォンチルドレン』(2004年)、『太陽の中の生活』(2006年)という順番でアルバムをリリースしてきました。

渋谷「『イキルサイノウ』というサード・アルバムで、いわゆる論理において、やっぱり人と共有する音楽を作らなければいけないというところで頑張って、(精神的に)ボロボロになったわけですけれども」
菅波さん「うんうん」
渋谷「だけど、やったことは正しかったと思ってるでしょ、菅波くん的に」
菅波さん「思ってますね。でも、今だから思えるだけで、そん時はもう何が何だか」
渋谷「あはははは! とにかくやらねばいけないみたいな。で、4枚目(『ヘッドフォンチルドレン』)で壊れちゃったから」
菅波さん「うん。そうですね」
渋谷「壊れたまま爆発しようということで、爆発しちゃったわけだけども。これで、何か浄化されたよね(笑)」
菅波さん「そうそう(笑)。何か、すっきりしたみたいな。ほんとそうなんですよ」
渋谷「これで思春期終わったよね」
菅波さん「そうそうそう。ほんとそうですね」
渋谷「で、思春期終わって、今度は大人の時代が始まって、っていうのはメンバー全員で話し合って、そうだねっていうんじゃなくて、自然な形で変化していくわけだ?」
山田さん「うーん、でもね、前作の『ヘッドフォンチルドレン』のこう、途中ぐらいから」
菅波さん「そうそうそう」
山田さん「一回、話し合ったよね?」
菅波さん「話し合ったですよ」
山田さん「出来た曲だけをレコーディングしてたら、思春期の音楽だけのアルバムになってたんだけど、もっと共有できるものを俺はやっぱ歌いてえつって。じゃあ、もうちっと作ってみっぺつってね。栄純がそこから“キズナソング”(←現在の作風にも繋がる名曲)を持ってきたりして」
渋谷「ああ、なるほどね。じゃあ、ちょうど葉ざかい期にあったんだ?」
菅波さん「そうでしたね」
山田さん「どっちも入ってる感じだよな、『ヘッドフォンチルドレン』は」
菅波さん「どっちも入ってる」
渋谷「そうだね、そうだね。じゃあ、この新作(『太陽の中の生活』)には自然な流れで入っていけたわけだ?」
菅「そうなんですよね、つまり」
渋谷「じゃあ、もう、新しいこの世界観を、早くみんなに伝えたいっていう、そういう感じでしょ?」
菅波さん「もうほんとに。早く」
山田さん「ほんっとに」
渋谷「早く(笑)。もう俺達は様子のおかしい集団ではないぞ!みたいな」
菅波さん「そうそうそう(笑)。最初っから何か、それで引かれてたとこあったしな」
山田さん「ふふ」
渋谷「はっはっはっは! 何だこいつらみたいな。おかしいぞみたいな」
菅波さん「そうそう。うん」
渋谷「でも、おかしかったんだから」
菅波さん「そうですね。まあ、それは……そうですね(笑)」
渋谷「はははは! 素直に認めてるよ」

渋谷の口から、「様子のおかしい集団」という言葉が飛び出しましたが、渋谷はこの日、だいぶ以前のTHE BACK HORNを「叫ぶ詩人の会、ロック版」と評し、メンバーを苦笑させています。渋谷がこういった表現をしたことには、もっとも多くの作詞作曲を手掛ける菅波さんの愛すべき過剰な人間性にありました。

渋谷「以前にウチの雑誌(ロッキング・オン・ジャパン)のインタヴューで話してくれたけれども、道でギターを弾きながら叫びながら歌って、(一晩に)三回も捕まったことがあるという」
菅波さん「捕まってますね(笑)」
渋谷「そういう様相のおかしい(笑)、パフォーマンス。自分で変だっていうのはわかってんだよねえ?」
菅波さん「そうなんですよ(笑)。言われるし。そうなんですけどね。何かこう、それやらないと気が済まないとこがあって。何が気が済まないのかよくわかんないんですけど」
渋谷「そこはやっぱり才能だよね」
菅波さん「まじすか(笑)? そこが」
渋谷「そうだよ。普通やろうと思っても、君ちょっとやんなさいって言われてもやれないんだから」
菅波さん「ああ。そっか」
渋谷「それをやりたいと思うっていうのはね、内に何かヤバいものがあるよね」
菅波さん「まあ、何かこう、ムズムズしてくる、ムラムラしてくる感じはあるんすよね」
渋谷「で、それがあのエモーショナルな詩だし、エモーショナルなメロディに繋がってくると思うんだけどね。だから、その作品を受けて今度は山田くん自身も歌ってかなきゃいけないわけじゃない?」
山田さん「はい」
渋谷「自分の言葉にして、自分のヴォーカルにしてかなきゃいけないわけだけども。このちょっと過剰な人の作品を引き受けていくっていうのは、最初、自分の中で負担じゃなかったですか?」
山田さん「負担っていうか、そこで俺もまた何か開花されてくものがあったから、俺もグイグイグイグイ自分の心を無理矢理開いて、この気持ちを受け止めようっていう気持ちで歌ってましたから」
渋谷「なるほどね。もともと自分の中にあるものを、この遠慮のない菅波パワーによってですね、何かこう、出さざるを得なくなったていう(笑)」
山田さん「(笑)そうですね。そこで自分がこう、また口にして出した時に出てしまったことは、決してまあ自分の気持ちになかった(ものではなく)…まあ、開花されてなかったものなんじゃないかな、ぐらいの感じでとらえてますけどね」
渋谷「そうじゃなくっちゃ、つき合ってられないよねえ(笑)?」
菅波さん「どう?」
山田さん「慣れちったかんなあ(笑)」
菅波さん「そっか(笑)」
渋谷「慣れちゃったって(笑)。だから、そういう一種の戦いのようなバンドでもあったし、菅波くんの内か湧き出る何かをとにかく形にしなければいけないという、自分のためによる自分のための雄叫びバンドだったんだけれども」
菅波さん「ああ、なるほどね」
渋谷「それが他人のものに徐々に徐々になってきて、今回はようやく他人のものになったよねえ」
菅「そうですね。何か、足並みが揃った感じが」
渋谷「ふふふふふ」
菅「(笑)ようやく、します」

アルバムの全体像に向かっていくきっかけとなった曲であり、「これはすげえ。バックホーン化けた!」と渋谷を感動させた曲が、シングルにもなった“初めての呼吸で”。プロモーション・ヴィデオともども現在のTHE BACK HORNを象徴する素晴らしい出来になっています。

渋谷「これプロモがいいですよね。菅波くんが一生懸命カレー作って、メンバーが食わないという(笑)、切なさがいいですけれども。もともとアイデアは菅波くん自身のものだったという。飯を作りたかったんだ?」
菅波さん「飯を作りたくて。な? なっ?て言っても(笑)。わかった? 飯作りたいって言ったときにさ」
山田さん「わかったよ。うん」
菅波さん「わかった? 感じ」
山田さん「作ってたな。一生懸命な」
菅波さん「作ってたべ?」
山田さん「ほんとはこいつ、料理しないんですよね、一切」
渋谷「ああ、そうなんだ?」
山田さん「だからみんな、絶対食いたくねーって」
渋谷「ははは!だから、料理を作るってアルバムだよ、これ」
菅波さん「うんうんうん」
渋谷「やっぱりほんとに、叫ぶ詩人の会じゃないけれども、ほんとに詩人だよね、あなたはさあ。顔見るとそうとは思えないけどさあ」
一同「はははは!」
渋谷「すごく詩人だよね、あなたは」
菅「まじすか?」
渋谷「そうだよね。だから、料理を作るっていうのはさ、人のために何かをやる、人と何かを共有する、そのために何ができるかっていうのが、このアルバムのテーマなんだけどもさ、それがバックホーンの新しいステージを象徴してるんだけどもさ」
菅波さん「うん」
渋谷「そのまんま出したってしょうがないわけじゃない?」
菅波さん「うん」
渋谷「それをどう言葉に転換するかっていう時に、料理を作るという、飯を作るという言葉に転換できるっていうのは、すごい才能だよねえ」
菅波さん「まじすか? ああ、よかった」
山田さん「ああ、よかったって(笑)」
菅波さん「ふふふふ」

この半分無自覚な感じが、天才なのかも。
大きな飛躍を遂げたTHE BACK HORNの快進撃が始まっています。

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