オリラジ中田が語る、プラットフォームとの付き合い方

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毎週水曜日午後6時から放送のニッポン放送「オリエンタルラジオ 中田敦彦のオールナイトニッポンPremium」。2時間半にわたる“本音”トークの中から、allnightnippon.com編集部が厳選した内容を、中田敦彦の“熱い語り”そのままに、毎週お届けする。

「オリエンタルラジオ 中田敦彦のオールナイトニッポンPremium」今週の“中田論” 第20回(2月13日放送分)

オリラジ中田が語る、プラットフォームとの付き合い方

※イチゴ農家の方から
「イチゴ狩りビジネスを始めようと、自ら設備投資や広告展開を行ったが、
出荷先として契約しているJAから
”生産品をすべてJAに出荷しないといけない、という規約に反している“
と指摘された事と、今後どうしていけばいいか」という相談メールを読んだ事から。

結局、プラットフォームっていう事だよね。プラットフォームビジネスっていうのは、結局ZOZOTOWNもそうだし、吉本興業もそうだし、阪急さん(中田がプロデュースするファッションブランド『幸福洗脳』を出店予定)もそうだけど、阪急さんもね、結局利益半分、売り上げ半分いかれるわけですよ。だから正直、この阪急さんに出すってことは、要するにその、ギリギリの勝負なんだよね。僕としても結局ね、未来を見てるんですよ。ここでね、儲けようと思ってない。

やっぱり、企業、ブランドって信用もあるから、阪急に出したブランドっていうのと、そうじゃないブランドでは違うわけですよ。タレントがなんかグッズ売ったんでしょ、で終わるか、あの阪急が声かけたのかでは全然違ってくるわけ。これは猿田彦珈琲(「最高品質のスペシャルティコーヒーを提供している珈琲店)と一緒だよね。スペシャルティコーヒーを恵比寿で細々やってるのか、それとも、あのメジャーな缶コーヒーとタッグを組んで、それスペシャルティコーヒーじゃないじゃん、って業界からツッコまれるかも知れないけど、知名度を得る事で未来に繋げるのか、この選択を迫られたわけですよね。

でもこれはね、それぞれがしたたかに生きるべきだと俺は思ってるんですよ。じゃあ俺、吉本興業辞めてるか、って話。辞めてないんですよ。でもビジネスやってる。これはギリギリの折衝、折り合いがある訳ですよ。吉本にも、もちろん利益はもたらす。そうしながら吉本も、要するに新たなチャレンジしているタレントを応援している事務所だ、っていうところでっていうと、吉本も未来を見てる訳ですよ。取るところは取る、譲るところは譲る、それを俺も吉本もやってる訳なんですよ。

だから今、色んな後輩とか先輩が「中田、それ大丈夫なん?会社と折り合いついてんの?」って。これはね、会社も俺もギリギリのところで、ここはブラックボックスのまま。ここは俺、ちょっと譲ってもらいますわ、って。そういう事をやる時代に入ってる訳ですよ。だから大企業でも、副業を認め始めたりとかもしてるじゃん。最近タクシーのCMでさ、役所広司さんが、「また会社員が辞めてます!」みたいな「どうしたんだ」みたいな。「副業は認めたのか?」「認めました!」「飲み会には行ったのか?」「行きました」「打つ手なし!」みたいな。モチベーションを上げる一つのアプリ、みたいな、そういうCMよくあるんですよ。

要するに会社にとって、今、会社員が辞めていく中で、副業を認めるか、認めないか、っていうのはあらゆる企業が、今結構悩んでいるところ。だからそれは、会社によって、さらにプレイヤーによって、交渉しながら、つまりここも「0か100か」じゃない訳ですよね。やっていきながら、それやったら君は良いよ、とか。西野さんとかもそういう人だし、俺もそういう一個の例だし。だけど全員が全部良い訳じゃないし、全部のプロジェクトが良い訳じゃない訳ですよ。最近も(ウーマンラッシュアワーの)村本さんが俺にね、連絡してきて、「あっちゃん、どうしてんの?」みたいな、言ってきたんですよ。んー、でもこれ「0か100か」じゃないんで、また飯行って話しましょう、村本さん、っていう風にはしました。

だから、ここもね、プラットフォームを出る、出ないとかだけじゃなくて、俺結構交渉するのも必要だと思うんですよ。プラットフォーム側もしたたかに生きるから。「んー、まくたろうさん(※メール投稿者)がいなくなっちゃうと厳しいね。」ってなっちゃうのか。「いや、そんな勝手なことされたら、他のところに示しがつかないっすよ。」ってなるのか。ここら辺が交渉の出来方だと思うんですよ。だからJAにもちゃんと利益分配をしつつ、前例とか他の事も大切にしつつ、でも、まくたろうさんがやろうとしてることって、全体で見れば凄く良い事だよね、という事が理解がとれたら、あ、「じゃあイチゴ狩りしつつ、JAさんも盛り上げるっていう手法ないっすかね?」っていう。この対話。これが結構俺は大事になってくるかなぁ、とは思ってるんですよね。だから「0か100か」じゃない。

でも、まくたろうさんなら俺、出来ると思うよ。設備投資して、広告やって、新しい事を踏み出していく奴。結局のところね、そういうパイオニアっていうのは、最初叩かれたり、ぶつかったりするんだけど、企業とか、プラットフォームも本当はそういう人と仲良くしたいんですよ。本当はね、ガッツのある奴で、その中で握手出来る奴とやっていきたい。やる気のない農家の人とJAさんで頑張るってのは大変だから。企業も、やる気ねえな、仕事しねえ奴よりも、仕事しすぎちゃう奴の方が本当は大事だからね。だから可能性あると思います。

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