武井咲と柳田理科雄のラジオ空想科学研究所
注目の美少女タレント!武井咲と300万部の大ベストセラー「空想科学読本」の著者にして、空想科学研究所主任研究員である柳田理科雄が夢のコラボレート!
アニメや映画、特撮の「あの名場面」を科学の視点から鋭く分析するという「空想科学」の世界を、日頃忘れていた理科や数学の話も織り交ぜながら「分かりやすく、痛快に、面白く」展開します。
二人の研究活動に是非ご期待ください!
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株式会社 村田製作所
 
武井咲
2006年「第11回全日本国民的美少女コンテスト」モデル部門賞・マルチメディア賞を受賞。06年から「SEVENTEEN」(集英社)の専属モデルを務める。テレビドラマ「オトメン」「GOLD」でのレギュラー出演のほか、CM・雑誌で活躍。愛知県出身の16歳。
柳田理科雄
1961年鹿児島生まれ。
ベストセラー『空想科学読本』著者で、現在は空想科学研究所・主任研究員。
明治大学理工学部物理学科の非常勤講師を務めるなど、多岐にわたって活躍する理系作家。
更新日: 5月17日
 
5/14放送の研究テーマは、
『ウルトラの母への感謝状』でした。

放送日の5月14日は、5月の第2日曜日「母の日」ということで、
「ウルトラの母」について科学的に研究しました。


まず、「ウルトラの母」について簡単に説明すると…
ウルトラの母は、“母”といっても、ウルトラ兄弟全員のお母さんではありません。
本当の子供はウルトラマンタロウだけ。お姉さんがウルトラセブンのお母さんなので、
セブンは甥っ子ということになります。
ウルトラ兄弟は、本当の兄弟ではなく、ウルトラの父が司令長官を務める宇宙警備隊の中で、
特に優秀な6人がそう呼ばれているのです。ただし、ウルトラマンAは、物心ついた時から
両親がいないので、ウルトラの母が育てました。


★ウルトラの父を助けてくれて、ありがとう!

「ウルトラの母」と呼ばれるようになったきっかけは、ウルトラの国の歴史と深い関わりがあります。
今から3万年前、ウルトラの国はエンペラ星人率いる怪獣軍団に襲われました。
ウルトラの父は多くの同士とともに必死に戦い、何とか国を守ったのですが、戦いのさなかケガを
負ってしまいました。ウルトラの母は、傷ついた戦士の看護する銀十字軍の隊員で、ウルトラの父を
看護したことから愛が芽生え、2人は結婚したのです。

戦いの後、ウルトラの母は献身的な看護活動を称えられ、銀十字軍の隊長に任命されると同時に、
銀十字勲章を贈られました。それが、彼女の顔の両側についている、お下げのような飾りなのです。
そう、あれは体の一部ではなく、勲章なのです。いつ、いかなるときも勲章を身に着けているとは、
荒川静香選手がどこへ行くにも金メダルを首にかけているようなもの。よほど、嬉しかったのでしょう。

そして、ウルトラの母と結婚したウルトラの父は、愛する国と宇宙の平和を守るために宇宙警備隊を
結成し、初代司令長官に就任しました。それから3万年、ウルトラの星は平和の歴史を刻み、人々は
信頼と敬愛を込めて彼をウルトラの父と呼ぶようになり、その妻もウルトラの母と呼ばれるように
なったのです。
…あの時、ウルトラの母がウルトラの父を手厚く看護して助けてくれたからこそ、今があるのです!


★強くて、大きくて、ありがとう!

ウルトラの母は、身長40m、体重3万2千t。おそらくは、宇宙で最大の母でしょう。
しかも、我々から見て大きいだけではありません。初代ウルトラマン、ウルトラセブン、
帰ってきたウルトラマン、ウルトラマンAも、身長40m。大人になった息子と同年代の人々と、
背の高さが同じ! 地球では極めて珍しいですが、チョウチンアンコウなども、メスの方が大きい。
ウルトラの国の人々は、男女の体格差があまりない種族なのでしょう。

さらに、ウルトラの母はスポーツも得意! 走るスピードにはいくつかの説がありますが、一説には
時速600km! 新幹線の2倍も早い。東京から、沙紀ちゃんの実家・熊本まで1時間半!
しかも、このスピードは、帰ってきたウルトラマンと同じであり、時速580kmのウルトラマンA、
時速450kmのウルトラマンをしのぎます。

そして、空を飛ぶスピードはマッハ10。地球のどんな飛行機より速い! 東京⇔熊本間は、たったの
4分28秒! この番組を放送している30分の間に、東京⇔熊本間を3往復も出来ます。
この、空を飛ぶスピード、マッハ10もまた、ゾフィ、ダイナ、ウルトラマンキングと同じ。
マッハ9のコスモス、80、マッハ8のザ・ウルトラマン、マッハ7のウルトラセブン、レオ、ティガ、
マッハ5の初代&帰ってきたウルトラマンと、ウルトラの母よりも遅いウルトラマンが8人もいます。

ウルトラの母は、なんでこんなにスゴイのでしょうか? 考えてみれば、ウルトラの父が出張や残業で
いない時、子供たちが怪獣に襲われたら、母が自ら守らねばなりません。女は弱し、されど母は強し。
子供を守るために、常日頃から鍛えていたのでしょう。


★優しくて、ありがとう!

ウルトラの母といえば、語らずにいられないのが「優しさ」です。ウルトラの国には、地球の動物園の
代わりに、怪獣園という所があります。その怪獣園から怪獣が逃げ出した時、「暴れてはいけません」と、
優しく語りかけました。怪獣たちはウルトラ語が分かりませんでしたが、母の心は伝わり、おとなしく
なったそうです。また、悪い怪獣に歌を歌ってあげて、心を入れ替えさせたこともあります。
 
そんな母の優しさは、得意技の「マザー光線」にも現れています。これは、瞬間治療光線とも呼ばれ、
ケガを瞬間的に治し、疲れた戦士にエネルギーを与えてくれます。しかし、優しいだけでは、
母は務まりません。子供が甘えてダメになります。その点、ウルトラの母は、厳しさもありました。
ウルトラ兄弟が、怪獣を発見するや、すぐに倒そうとすると「本当は心優しいのに、悪い宇宙人に
操られている怪獣もいるのです」と言い聞かせたのです。
その厳しさを象徴するのが、「マザー破壊光線」。なんと、タロウのストリウム光線と、同じ威力。
言い聞かせて聞かない時は、マザー破壊光線をシュビーッ! これでケガをしたら、マザー光線を
シュビーッ! こうしてアメとムチを使い分けた教育で、タロウは立派な戦士になったのでしょう。

ウルトラの母がいなければ、ウルトラの父は宇宙警備隊を結成することもなく、ウルトラマンたちが
地球に来ることもありませんでした。地球人がウルトラ一族に会えたのは、ウルトラの母のおかげです。
そして、我々が生まれて活動しているのも、我々のお母さんのおかげです。
母の日だけとは言わずに、日頃からお母さんに感謝しましょう!

 
ウルトラの母、恐るべし…
ウルトラの母、恐るべし…
 
 
 
沙紀ちゃんが綴る「ウルトラの母への感謝状」。
沙紀ちゃんが綴る「ウルトラの母への感謝状」。
 
 
 
あれは、髪型ではなく勲章だったんですね。みなさん、知ってました?
あれは、髪型ではなく勲章だったんですね。
みなさん、知ってました?
 
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