『弱虫ペダル』は主人公がなかなか自転車に乗らず、作家と編集者でせめぎ合い!? よゐこ×チャンピオン編集長が対談

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10月11日(木)、よゐこ・有野晋哉と濱口優がパーソナリティを務めるラジオ番組「よゐこのオールナイトニッポンPremium」(ニッポン放送)に、「週刊少年チャンピオン」(秋田書店)の武川新吾編集長がゲスト出演。名作が作られるまでの秘話や、編集者の漫画への愛情が語られた。

『弱虫ペダル』は主人公がなかなか自転車に乗らず、作家と編集者でせめぎ合い!? よゐこ×チャンピオン編集長が対談

「週刊少年チャンピオン」は、『ブラック・ジャック』『キューティー・ハニー』『ドカベン』『グラップラー刃牙』『弱虫ペダル』など数々の名作を生み、来年2019年には50周年を迎える。

同誌で現在連載中、渡辺航氏原作による『弱虫ペダル』は、ロードレースという自転車競技を題材にしたスポーツ少年漫画で、コミックス累計発行部数は2,000万部を突破、第39回講談社漫画賞・少年部門受賞。アニメ・映画・舞台への展開もみせその影響は凄まじく、近年のロードバイクブームを巻き起こしたと言われている。

そんな大ヒット作の立ち上げ当初から担当した経験もある武川編集長に、漫画好きのよゐこが、編集の仕事内容や原作者との裏話について聞いた。

濱口:今までどんな作品を担当してきましたか?

編集長:僕は『弱虫ペダル』とかの立ち上げとかを。長らく担当させていただいていました

濱口:『弱虫ペダル』! 大人気じゃないですか!

有野:立ち上げ!? うおー!

濱口:作家さんと何かありました? 意見を言ったり……

編集長:それはもちろん。喧嘩というようなものではないですが、ぶつかり合いをけっこうしながら作品は出来上がるので

濱口:“あのシーンは僕のアイデア”というのはありますか?

編集長:シーンというか……僕はとにかく、『(主人公を)自転車に早く乗せろ』っていうことを言って……

濱口・有野:あはははは(笑)

編集長:一生懸命、作家さんにお話しをして……。なかなかロードバイクに乗ってくれない主人公で……

有野:『ガンダム』の富野監督も“1話でガンダムに乗せろ”って言っていました。でも(作家は)、“ニュータイプだからすぐに乗せるわけにいかないんだ”って言って

濱口:編集と作家さんの間で色々あるんだな

編集長:人気商売なので人気が気になるし、コミックスの売り上げも初動が大事なので。どうしたもんかなー、っていうことを作家さんと相談をして。でも、最終的にはやっぱり作家さんが思っているものが正解だったな、って感じます。丁寧にやってきて、ここで乗って、一気にまくっていく、というやり方が作品としてはハマりましたね

もともと、『弱虫ペダル』の主人公はママチャリに乗る普通のオタク高校生で、気も小さく、迫力の自転車レースが誌面に出るまでに少々の時間がかかったが、彼が自転車に乗るまでの工程を丁寧に描いたことが、作品の魅力につながったと明かした。

このほか、ライバル誌「週刊少年ジャンプ」(集英社)について、「週刊少年チャンピオン」以外で好きなマンガ、連載の打ち切り、休載についてなど。マンガ好きにはたまらない貴重な裏話に、濱口と有野の質問は終始止まらなかった。

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