7月7日(土)、4人組バンドSUPER BEAVERのボーカル・渋谷龍太がパーソナリティを務めるラジオ番組「SUPER BEAVER渋谷龍太のオールナイトニッポン0（ZERO）」(ニッポン放送)の最終回が放送された。ニッポン放送では深夜3時から4時30分までの放送だが、一部ネット局では深夜5時までの2時間番組として放送され、一部地域だけで放送されたこの30分間もいつも通りの暖かい雰囲気で進行し、番組の最後には渋谷がリスナーに感謝の思いを詰め込んで語った。

2017年4月から2018年3月までの1年間、オールナイトニッポン0の木曜日を担当していた渋谷。同番組は3月29日に最終回を迎えているが、その当日は渋谷が緊急入院のため本人不在で進行する異例の事態となり、彼に代わりSUPER BEAVERのメンバー3人がパーソナリティを務めたほか、渋谷を慕う多くのアーティストや友人が出演して番組を支えた。

7月7日、今回は万全の状態の渋谷を迎えて“本当の最終回”が始まると、「最終回を病欠するという、過去にない事態をしでかしてしまいまして。その節は本当にすみませんでした」と謝罪。入院を告げられた時はショックで、今後のスケジュールが頭を駆け巡っていたこと、入院先では3月の最終回を聞き届けていたことを明かした。

番組では通常回と同じく、リアルタイムでリスナーからのメールを募集・紹介したほか、番組スタート時から続いた2つのコーナーも行われる。リスナーから“鼻歌”を募集していた迷コーナー「ハナーソニック」では、これまでの傑作選が紹介され「すごく覚えている」「あの時こうだったよね」、と懐かしんだ渋谷。さらに番組からのサプライズとして、コーナーを支えていたと言っても過言ではない2人の名物リスナーが電話で生出演し、渋谷は大興奮で質問攻めをして会話を楽しんだ。

リスナーの悩みを渋谷が言葉と音楽で答えるコーナー「夜明けのぶーやんダイヤル」では、母親との関係に悩むリスナーに、この日も丁寧に向き合い、“両親と一緒にいられる時間を大事にしてほしい”というメッセージを送った。

ほか、3月の最終回の名シーンを所々に散りばめたりと、いつもの放送のスペシャルバージョンが4時30分まで放送。4時30分からは、ニッポン放送の番組「上柳昌彦あさぼらけ」をオマージュした“渋谷龍太あさぼらけ”が企画として行われた。

「上柳昌彦あさぼらけ」は、元ニッポン放送のアナウンサー・上柳昌彦がパーソナリティを務める早朝の情報番組で、渋谷の番組の次の枠の番組として放送されていたことから交流が生まれ、渋谷は「上柳さんは(ニッポン放送がある)有楽町のお父さん」と言って慕っていた。「上柳昌彦あさぼらけ」と同じBGMが流れる中、渋谷は上柳のお馴染みのあいさつ“おはよぉ～ございます”を真似てみせ、「上柳さんは本当に優しい方で、ライブを見ていただいたり、凄く良くしてくださった」と思いを振り返った。

企画内では、病気からの復帰後は“早起き健康ライフ”を送っているという渋谷のため、自称“早起きの達人”と名乗りを上げた酪農の仕事をするリスナーや、魚屋で働くリスナーに電話をかけ、早起きのコツや、音楽家の渋谷にとっては未知の領域であるそれぞれの仕事の話について聞き入った。

そして番組終了5分前、渋谷はこの1年間の思いを語り、リスナーに別れの挨拶をした。

「今日の最終回は本当にイレギュラーで、いろんな方のご厚意と、『また聞きたい』と言ってくださった“あなた”のおかげでこの時間をいただけたと思っています。まさかこんな形の最終回になるなんて思っていなかったけど。でも自分らしくて良いな、と思います。また夜の時間にラジオをして、いろんな話をしたり意見を聞けたら。凄くね、この一年間、自分にとってとてもワクワクする時間だったし楽しい時間を与えていただいた。……なんか、急にこんなマジメな話をしてもダメな感じがしますね。

でも、でもね、すごく良かったです。自分の中ではとてもかけがえのない時間になりましたし、『もう一回やりたいなー』ってすごく思ったので、ぜひ！ 次は病欠しないので(笑)、またラジオで話せたらいいな、と思っています。向き合えている時間がとっても幸せでした。

次はライブハウスとか、他でも会う機会があると思います。その時はぜひよろしくお願いします。お相手はSUPER BEAVERのボーカル・渋谷龍太でした。今までありがとうございました。またどこかでお会いしましょう、ばいばーい！」