アートからマンガまで…「文化庁メディア芸術祭」が国立新美術館で開幕

2018年06月12日 22:10

 

6月13日(水)から24日(日)まで、東京・国立新美術館で「第21回文化庁メディア芸術祭 受賞作品展」が開催。アート、エンターテインメント、アニメーション、マンガの4部門の受賞作品が一堂に展示・上映される。

文化庁主催のもと、世界98の国と地域から寄せられた4192の応募作品の中から、高い芸術性と創造性をもつ優れたメディア芸術作品を顕彰するとともに、受賞作品の展示・上映が行われる「第21回文化庁メディア芸術祭 受賞作品展」。“作品展=見る”だけではなく、実際にクリエイターたちの作品に触れ、体験することもでき、今回のために書き下ろされた特別なイラストなども鑑賞できるということで、毎年さまざまなファン層が来場するのはもちろん、海外から足を運ぶ人も多い。

エンターテインメント部門では、ゲーム『人喰いの大鷲トリコ』(『人喰いの大鷲トリコ』開発チーム 代表:上田文人)が大賞を受賞。プレイヤーが主人公の少年を操作し、巨大な生き物“大鷲のトリコ”とコミュニケーションを取りながら、遺跡の仕掛けを解き明かしていくアドベンチャーゲームだが、日本ならではの大変高度なグラフィック技術に加え、惜しみなくAI技術がつぎ込まれており、プレイヤーがトリコを動物として違和感なく感じられる。

展示会場では、見上げるほど巨大な“大鷲のトリコ”が映し出され、ゲームと同じAI技術によって動くトリコと実際に触れ合うことができる。

アニメーション部門では、『この世界の片隅に』(片渕須直)、『夜明け告げるルーのうた』(湯浅政明)の2作品が大賞を受賞。

『この世界の片隅に』は2016年11月の公開以降、口コミやSNSで評判が広まり、2018年に入っても上映が続くロングラン作品。戦争に向かっていく時代の広島を舞台に、大事なものを次々と奪われながらも、前向きに日々を生きる人々が描かれている。

『夜明け告げるルーのうた』は独特な遠近法や色彩感覚、自在に揺らぐ造形、メリハリのある滑らかな動きによって描かれた、全編フラッシュアニメーションを用いたオリジナル劇場アニメーション。

展示会場には上映ブースがあるほか、作品の制作過程が分かる資料やキャラクター原案が展示されている。

マンガ部門では、『ねぇ、ママ』(池辺葵)が大賞を受賞。『ねぇ、ママ』は“母”をモチーフにした7つの物語が収録された短編集。

展示会場では、今回のために書き下ろされたイラストや、制作する過程による修正テープの跡も残る直筆原画も展示。また、マンガ部門の受賞作品・審査委員会推薦作品を“全巻自由に閲覧”できるマンガライブラリーも設置されている。

 

アート部門では、『Interstices / Opus I – Opus II』(Haythem ZAKARIA)が大賞を受賞。砂漠の風景を捉えた静的な『Opus I』と、海の風景を捉えた動的な『Opus II』は、それぞれの映像にデジタル処理を行うことで、オリジナルの風景を超越。他の応募作品に比べ静的な作品だが、鑑賞する審査員の興味を徐々に引いていき、大賞に選出されるに至ったという。

会期中の国立新美術館では、出展作品のデモンストレーションや鑑賞プログラムのほか、監督や大賞受賞者のトークイベント、ワークショップといった関連イベントも開催。国内外の多彩なクリエイターやアーティストが集い、“時代を映す”メディア芸術作品を体感できる貴重なイベントに足を運んでみてはいかがだろうか。

またニッポン放送では、6月18日(月)13時から放送のラジオ番組「土屋礼央 レオなるど」に、「第21回文化庁メディア芸術祭」審査委員で評論家・編集者の中川大地氏が番組ゲストとして出演する。

「第21回文化庁メディア芸術祭 受賞作品展」

会場:国立新美術館(東京都港区六本木7-22-2) 他
会期:2018年6月13日(水)~24日(日)
入場料:無料
ホームページ:http://festival.j-mediaarts.jp/

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