デーモン閣下が語る、和楽器ブームとその奥深さ

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23日(木)夜放送の『デーモン閣下のオールナイトニッポンPremium』のゲストに尺八奏者・三橋貴風(みつはしきふう)が登場。18年来の仲だという閣下と三橋が、最近盛り上がりを見せる和楽器の魅力について語り合った。

デーモン閣下が語る、和楽器ブームとその奥深さ

三橋貴風といえば、2010年には文化庁芸術選奨文部科学大臣賞を受賞、2011年には紫綬褒章を受章した日本を代表する尺八奏者。邦楽啓蒙プロジェクト「デーモン閣下の邦楽維新コラボレーション」のプロデューサーを務め、現在発売中のデーモン閣下のニューアルバム『うただま』の収録曲「少年時代」の演奏に参加している。

閣下:昨今、日本のポップスは和楽器ブームみたいなところがあって

三橋:はい

閣下:もうコンピューターにあらかじめサンプリングしちゃった和楽器の音を、当てはめるように楽器の音を使ってっていうのが流行ってますが。我々、意外とそんなことはやらないでってこだわるじゃないですか?

三橋:洋楽器と違うところはね、洋楽器というのは基本的に12音1オクターブに当てはまるように開発されて。ところが尺八っていうのはね、何分の1音みたいなのを駆使して表現をする

閣下:ええ、ええ

三橋:なので、そういう“らしさ”っていうのはある意味、そういう所にある

閣下:西洋楽器とピッタリ合ってるからと言って、尺八の良さが出てるかと言ったらそういうことではない?

三橋:それだけではない

閣下:そうなんですね。ま、そんなことをですよ、知ってか知らずか…ま、知ってるんですよ(笑)。吾輩は今回のニューアルバム「うただま」においてですね、三橋先生に尺八を吹いて頂こうということで。実はさっき(番組内で)一回聞いてもらった「邦楽維新コラボレーション(和楽器と朗読を組み合わせたパフォーマンス)」、あれ今年の三月にやった「カノン」の作品の中で、最後の方のシーンでパッヘルベルのカノンから“少年時代”にいくっていうのは、何年も前に最初に我々がやりましたが

三橋:はい

閣下:で、少年時代をやることになった時に、あれやっぱりカノンね、三橋先生だろうと。そして20弦の琴だろうみたいなことでお願いすることになった訳ですが。意外と、よく考えてみると18年も一緒にやってますが…

三橋:音源を残してなかったですから

閣下:おそらく無いですね。ある意味初めてですね

三橋:そうです

そのレコーディングの際に気付いたこととして、三橋は「日本の楽器がね、あれバロックでしょ?意外とね、(パッヘルベルのカノンと)結構マッチングするんですよね」と語り、その理由として「バロックフレーテっていう楽器があって。フルートの原型みたいなやつ」「ある意味じゃ尺八と同じなんです」と説明。すると閣下は「だから、パッヘルベルのカノンを吹いてもそんな違和感がないということですね」と納得した。

また、ニューアルバムで収録したカノンは邦楽維新コラボレーションで演奏していた際とは音程が異なっていたそうで、閣下が「おそらく難しいはずだと。アレンジャーと、先生大丈夫かな?と話しながらやったんですが(笑)」と明かすと、三橋は「でもね、楽しかったです」と振り返った。

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