注目の美少女タレント!武井咲と300万部の大ベストセラー「空想科学読本」の著者にして、空想科学研究所主任研究員である柳田理科雄が夢のコラボレート!
アニメや映画、特撮の「あの名場面」を科学の視点から鋭く分析するという「空想科学」の世界を、日頃忘れていた理科や数学の話も織り交ぜながら「分かりやすく、痛快に、面白く」展開します。
二人の研究活動に是非ご期待ください!
武井咲
2006年「第11回全日本国民的美少女コンテスト」モデル部門賞・マルチメディア賞を受賞。06年から「SEVENTEEN」(集英社)の専属モデルを務める。テレビドラマ「オトメン」「GOLD」でのレギュラー出演のほか、CM・雑誌で活躍。愛知県出身の16歳。
柳田理科雄
1961年鹿児島生まれ。
ベストセラー『空想科学読本』著者で、現在は空想科学研究所・主任研究員。
明治大学理工学部物理学科の非常勤講師を務めるなど、多岐にわたって活躍する理系作家。
更新日: 4月18日
4/16放送の研究テーマは、
『これがトトロのいいトコロ!』でした。
放送日の4月16日と言えば、18年前に「となりのトトロ」が劇場公開された記念すべき日。
ということで今回は、トトロとは一体どんな生き物なのか、そして、
劇場公開されてから18年も経つというのに、トトロがなぜ、ここまで愛されるのか研究しました。
★トトロは気配りが出来る!
とにもかくにもトトロは大きい。バス停で、サツキがメイを背負ってトトロと並んだシーンで比べて
みると、身長がサツキの2倍もありました。サツキは小学校4年生。舞台となった昭和35年の
小4女子の平均身長は127・8p。サツキがこの身長だと考えれば、トトロの身長はその2倍で
身長2m56cm! 日本に住む最大の動物・エゾヒグマが体長1・8〜2・3mなので、間違いなく
日本一の巨大獣です。
これほど大きければ、体重も半端ではないはず。バス停で並んだシーンで、傘に落ちるしずくの音が
気に入ったトトロが、ジャンプして大量のしずくを落としたシーンで、メイをおぶったサツキと、
となりのバス停が跳び上がりました。それからも分かるように、かなりの体重があったはず…
柳田主任が、トトロの全身像をコピーして水平に5o間隔で線を引き、各部の直径を計って計算で
求めると、得られた体積は2200リットル。通常の生物と同じように1リットルあたりの重さが
1sだとすれば、体重はなんと、2・2t! エゾヒグマの体重は150〜250sなので、その9倍
ないし15倍!
メイちゃんは、昼寝中のトトロに出会い、寝返りを打つトトロのお腹の上を行ったり来たりして
いましたが、下敷きになったら、確実に死んでいました。きっと、トトロはサツキとメイと遊ぶ時には、
いつどんな時でも、踏んだり、乗っかったりしないように気を付けていたと考えられます。
トトロはとても気配りが出来る生き物なんですね。
★トトロはコレクターだ!
資料によれば、トトロはなんと、1300歳! 舞台が昭和35年、つまり1960年だとすれば、
生まれたのは西暦660年。大化の改新の15年後! トトロは見てきたのです、日本の歴史を!
源平の戦いも、桶狭間の戦いも、明治維新も、ほぼ教科書に乗っていることの生き証人と言えますね。
トトロはサツキにもらったカサを大切に持っていましたが、コマも持っていました。日本最古のコマは、
トトロが100歳ぐらいの奈良時代の遺跡から見つかっています。おそらくトトロは、その時代時代に、
子供たちからもらったものを大切にしているに違いありません。トトロは昔から、子供たちと仲が良かった
んですね。そして、トトロはドングリを壺に入れていました。その形からして、おそらく弥生式土器と
考えられます。これはトトロの祖先が、弥生時代の子どもにもらったのでしょう。
ここまで物持ちがいいなんて、トトロはコレクターと言っても言い過ぎではないですね。
トトロが住んでいるクスノキの根元の洞窟を探せば、貴重な考古学史料が大量に見つかることでしょう。
★トトロはとてもデリケート!
ここまで巨大な動物が隣にいたら、実際、怖いのではないでしょうか? でも大丈夫!
トトロの「歯」を見て下さい。人間ソックリに前歯がきちんと並んでいて牙もありません。
ドングリを食べていることからも明らかなように、トトロは草食動物なのです。
動物が攻撃するのは、「餌を取るため」「縄張りを守るため」「メスを奪い合うため」の3つ。ドングリを
横取りしたり、クスノキの根方の洞窟を荒らしたり、トトロの彼女にチョッカイを出したりしなければ、
心配ありません。
ですが、あの太い「爪」は危険ではないでしょうか? これもおそらく大丈夫! 肉食獣ではないので、
あの爪は他の動物を襲うためのものではありません。あの爪は、リスのようにドングリを埋める穴を
掘るためにあると考えられます。
そして、あの大きな「耳」。動物の耳が大きいのには2つの目的があります。1つは「体温を逃がす
ため」、もう1つは「音を聞くため」。トトロの体は厚い毛皮に覆われているので体温は関係ありません。
すると、ウサギのように、いつも周りの音に耳をそばだてている臆病な動物だということになります。
つまり、トトロはデリケートな性格かと思われます。トトロに会ったら、乱暴なことをしてはいけません。
危ない奴だと思われたら、敏感に察知して隠れてしまうでしょう。優しい心を忘れずにいれば、きっと
トトロに会えるはずです。
柳田主任が考える「トトロの全身図解」。
沙紀ちゃん作「トトロ」。
柳田トトロと福田メイ?
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