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5月29日 小原信治の草の根広告社
『3年振りの、3年前の、そして、3年越しの、』
 
 3年ぶりの全国ツアーが終わった。3年前とは違い、全公演予定通りに。

 福山さんにとって初の全国五大ドームツアーとなった今回の『HUMAN』ツアー。スタッフとして参加していた僕が各会場で素晴らしい景色をたくさん見せて頂く中で、曲と曲の間の長い暗転中などに、いつもふと思い出していたのは、3年前の『LIVE BANG!!』ツアー再開後に各会場で黙祷をした、あの1分間のことだった。今回と同じアリーナ後方のテクニカルブースで、ほぼ同じ顔触れのスタッフの方々とともに目を閉じ手を合わせていた時のことだった。

 東日本大震災が起きたのは、前日の木曜に広島初日を終え、翌日の土日に広島での2日目3日目を控えた2011年3月11日金曜のことだった。翌日からの広島公演は延期、事前に収録しておいた魂のラジオもお蔵入りし、それまで手掛けていたすべての仕事がストップした。いつから再開するのか、できるのかも分からない日々が続いた。何もできない無気力感に苛まれながら、昼間からぬるくなったビールを飲み、自分はこれから何を生業として生きていけばいいのかをぼんやりと自問自答した。エンターテインメントを生業とする多くの人々がそうだっただろう。自分たちの仕事は平和と人々が衣食住といった当たり前の生活を営めていることが前提となって初めて必要とされるのだということ。それが満たされていない時は必要とされないこと。その無力さを嫌というほど感じ、ならば何ができるのかを吐きそうになるまで追い詰められ、考えさせられた日々だった。
 
 今ならはっきりと分かる。24時間ラジオとともに、ツアーが再開して一番救われたのはたぶん、「仕事という日常が戻って来た」僕自身だったのだ。だからこそ、福山さんを始め、ほぼ同じ顔触れのスタッフの方々とこんな風に全国を回ることが、3年前のあの時以来なんだということを改めて感じずには、考えずにはいられなかったんだと思う。

 各地のドームでステージを見ながら、「仕事という日常」が続いていることを感謝した。そして、そんな日常を失い、3年前の「LIVE BANG!!」ツアーに参加できなくなった方々のことを想った。この素晴らしい景色を見せてあげたいと思った。さらに深化した福山さんの「あたらしいうた」の数々を聴かせてあげたいと思った。

 石巻のガッデム竹内先生を始め、東北の方もいらして下さっていたさいたまスーパーアリーナでは、結果的にではあるが、ここで「LIVE BANG!!」ツアーのファイナルを迎えたことを改めて思い返し、一日も早くすべての東北の人々に「当たり前の日常」が戻ることを願った。

 一度も、スタッフの方々の誰ともそのようなことを口にし合うことはなかったけれど、みんなが同じような想いで3年振りのツアーに望んでいると確信させてくれたのは、同じブースにいたスタッフの方々が着ているTシャツやパーカーだ。会場で見掛けて気づいた方もいるかもしれない。僕らスタッフが着ているユニフォームには、支給されるスタッフ用の「HUMAN」Tシャツの他に、もうひとつ、自腹で購入するTシャツやパーカーがある。それが「まるふく」マークとともに「東北魂」の文字が入ったスタッフ用のチャリティーユニフォームだ。その収益は東日本大震災の被災地に寄付されている。3年前、震災で中断したツアーが再開された時にライブの制作をして下さっているCBAさんが始めて下さったものだ。「仕事という日常」を取り戻し、続けられていることへの感謝を、みんながそういった微力ながらの支援で、3年経った今も忘れることなく、持ち続けているような気がした。

 3年振りの全国ツアーが終わった。間髪入れずに、3年前のツアーの後に開催するはずだったアジアツアーが始まる。準備は着々と進んでいる。このアジアツアーを無事に終えると、3年前のやり残した仕事が、またひとつ終わり近づくのかもしれないと、誰もがきっと心の中で感じながら、歩いてゆく。

小原信治
投稿時間:2014-05-30 00:22:49
 
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