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9月25日 小原信治の草の根広告社
信じられるもの、いくつありますか?

 「国民の目線で…」という表明の舌の根も乾かぬうちに辞任する総理大臣。国民の胃袋を支えていると言っても過言ではない米とその流通。でもって、今度はぼくたち人間がある程度の年齢になるまでは世界のすべてと言っても過言ではない、母親だ。
 もうこんなブログさえ読むのも嫌だろうってなくらいに、毎日生きる為に必要な大きな存在に対する信頼を足下から揺るがすニュースが多すぎるけど、今週の母親には参ってしまった。いや、昔からこういう事件は時々起きていたけど、人々が信じていたものに次々に裏切られているこの時期に、「母親の裏切り」というのは象徴的すぎると思った。この時期にこのニュースを見た子供が、何を感じるかが心配でならない。
 母親を信じているから子供は安心して眠れるのだ。でも、眠っているうちに殺されるかもしれない、等と思ったら、母親が作る食べ物に毒が入ってるかもしれない、等と思ったら、母親が信じられなくなったら、子供は眠る事も、食べる事もできなくなる。母親が信じられなくなることは、子供にとって世界が信じられないのと同じなのだから。
 次は「水」だろうか。「空気」だろうかと、一体世の中で何を信じればいいのか分からなくなりそうになりながら、考えてしまった。もう何を信じていいのか分からなくなったよ、というコメントを耳にすることも多くなった。家族。友達。仕事仲間。大切な人、信じられるものを数えてみた。何よりまず「自分自身」は信じられるのか、と自問自答してみた。そして、信じたいものを数えてみた。過ぎ去った時間。これからの未来。夢…書ききれないくらいたくさんあった。あとは自分の「信じるチカラ」を信じられるかどうかだ、なんて思ったりしながら、今週、古い友人の結婚式に出席した。20歳で放送作家としてこの世界に入ったばかりの頃、役者として同じようにこの世界に入ったばかりの仲間だった。漠然とお金目当てにこの世界に入ったぼくに、「小原くんは脚本を書いた方がいいよ」と最初に言ってくれた人だ。時に演出家よりも真剣に役柄について考え過ぎて、ぶつかりあってしまうこともある熱くて真面目な、良い役者さんだった。知り合って3年、ついに一緒に仕事をすることはなかったけど、同じ世界の同世代の仲間として、よく飲みに行った。彼の夢に影響され、お金以外には漠然としていたぼく自身の夢も、より具体的になって行った気がする。無茶な遊びもかなりした。
 やがてぼくも彼もそれぞれに忙しくなり、なんとなく逢わなくなってしまった。そんな彼から連絡があったのは3年前。連絡を取らなくなって、15年近くが過ぎていた。
「驚くと思うけど、俺ラーメン屋のオヤジになったんだ」
 教えられたホームページはとても「ラーメン屋」という言葉の印象とは掛け離れた、全国に20軒近くのチェーン店を持つ飲食会社で、彼はそこのオーナー社長になっていた。
 役者からラーメンチェーンの社長へ。そこに至るまでの道のりはどんなものだったんだろう。最近になって年に一度くらい逢って飲むようになってからも、
照れ臭がってあまり話してはくれなかった、ぼくと逢わなくなってからの彼の半生。今回の結婚披露宴でそれをようやく知ることができた。よくある新郎紹介のVTR でではない。驚いたことに、ほとんどの出席者が同じテーブルで互いに「はじめまして」と挨拶を交わし合うような人間ばかりだったのだ。職種も住む世界もバラバラ。かくいうぼくも、新郎である彼と仲人となった彼が人生の師と仰ぐ俳優さん以外、出席者の誰とも面識のない披露宴。つまりは、出席者ひとり一人が彼の人生の一点、一点を見て来た承認であり、その点と点を結んだ線こそが、ぼくの知らなかった彼の人生そのものだったのだ。
 こういうひとり一人を信じて来たから彼の今がある。そして、隣りにいる新婦さんを信じたからこそ、結婚というこれからの未来がある。
 幸せとは信じた者だけが掴むことができるものなのかもしれない。
こんな今だからこそ、改めてそんなことを感じた結婚披露宴だった。

 土田良治くん、おめでとう。
 いつまでもお幸せに。

小原信治


投稿時間:2008-09-25 22:25:03
 
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